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綺麗な笑顔を印象付ける要素 ~笑顔の正面像で見た目に影響を与える要素~

[2022.04.22]

突然ですが、身近な方に笑ったとき、この人は歯並びが綺麗なあと思う方はいらっしゃるでしょうか?

 

1人1人の主観的な理想や人物像で、個人が思う理想の歯並びは個人によって多少異なってくることは、日々矯正治療を行っていると感じることの1つではあります。

 

そこで客観的にみた正面の歯並びの目安とすべき見え方の指標を紹介したいと思います。

 

その中には矯正治療で改善できることと出来ないことがありますが、

 

笑った際に見える歯並びが気になるという方は一度ご参照にして頂ければと思います。

 

 

今回は正面における歯の見え方の指標で、E-lineなどで知られる横顔の基準は非常に複雑になっているので、また改めてお話しできたらと思います。

 

また、矯正治療で可能な事も、元々の歯のずれが大きかったり、骨格的原因が大きかったりすると完全に治療するのは現在の矯正治療の医学では難しくなることもあるのでその点だけご了承ください。

 

 

【笑顔が綺麗だなと思う歯並びの要素】

 

  1. 上下の歯の正中の位置、顔の正中の位置
  2. 笑ったとき(スマイルライン)の上顎前歯の歯の位置
  3. バッカルコリドーの大きさ

 

  1. 安静時に見える歯茎の見える量
  2. フルスマイルの時の歯茎の見える量

 

  1. 歯の大きさの比率(歯の幅と高さの比率)
  2. 歯と白目のホワイトバランスの整合性
  3. 隣接する歯との間にある三角形(歯冠乳頭)の大きさ

 

 

 

上記の内、1~3までは矯正の精密検査の際チェックすべきところであり、可能な限り理想に近づけるよう歯を動かします

 

4~5の歯茎の見える位置も矯正治療で少しは改善しますが、大きく改善は望みにくいところではあります。

 

6~8は生まれつき身体の特徴の要素も大きいので、ここを期待して矯正治療を行うのはお勧めしないです。

 

 

矯正治療に関与する1~3をもう少し詳しくみていきます。

 

1の上下の歯の正中の位置、顔の正中の位置は左右の歯並びのデコボコの量や奥歯の位置が左右で異なると、歯並びの真ん中も左右にズレが出ます。検査により原因をアプローチし、歯並びの真ん中のずれの原因が何なのかをアプローチした上で改善していきます。

 

 

2の笑ったとき(スマイルライン)の上顎前歯の歯の位置はパっと見の印象で最も影響を受けます。スマイルカーブという5mmほど口角を挙げた際、上顎前歯の先の線(切端)と下唇内側の輪郭線との関係性が歯並びに影響するというものです。下顎の位置にもよりますが、上顎前歯の位置だけを考慮した時、一つの目安になります。

 

3のバッカルコリドー(buccal corridor)はご存じでしょうか?

左右の口角と犬歯(前から3番目)によって挟まれたスペースのことです。

 

 

 

バッカルコリドーは、笑顔になった際に、向かい合う人からは、黒い影になって見えます。

このバッカルコリドーの範囲が大きいと口元に暗い影が多くできるため、笑顔も暗い印象になります。バッカルコリドーが小さい場合には、挙上した口角に歯が映えるので、健康的で美しい笑顔を印象付けることができます。

 

矯正治療の範疇では歯列が狭くバッカルコリドーが大きい場合には歯列を広げて対応することも可能です。ただ、バッカルコリドーが大きくなる原因も歯並びだけではないので、バッカルコリドーが気になり歯列を広げるということではなく、全体のバランスを考慮した時、歯列を広げる必要があり、バッカルコリドーも解消されるといったような治療になる点ご注意ください。

 

4.5の歯茎の見え方も、見え方の基準はフルスマイル時、歯茎が1mmくらいがみえることが理想という基準があります。フルスマイル時で3mm以上歯茎の露出がある方はガミースマイルという状態の可能性があります。近年、矯正用アンカースクリューを使用することで、前歯を上方に上げることも可能ですが、歯並びの改善のみで歯茎の見え方の改善までは難しいことが多いです。

 

 

どういう笑顔が周囲の人が美しいと思うかという点は、述べてきたこと以外(唇の形状や厚み、顔と歯のバランス、口元周囲の筋肉のつき方、動かし方など)にもいろいろな要素があります。

 

芸能人のような歯並びを!という希望の方に対しては矯正治療単独では難しい場合があることも現実だと思います。

 

ただ、お話をよく聞き出来る限り矯正治療の観点から最大限お力添えできればと思っております。

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